土地改良碑の文字彫刻

みなさんこんにちは。【お墓の字彫りやさん】石の丸進 久野全弘です。

2019年もスタートしてから、既に1ヶ月が経ってしまいました。

今年初めてのブログ更新ということで、大変遅くなりましたが「明けましておめでとうございます」ですね。

新年初めてのブログは、昨年の秋にお蔵入りしたブログに日の目を見せようと思います。

お役所様関連のご依頼でしたので、ブログで公開することを控えておりましてね。

しかし、無事に建立されて半年経過したのもあり、もう大丈夫かな!?と思い公開させて頂こうと思ったわけです。

それでは、拙いブログではありますが最後までお付き合い下されば幸いです。

 

さて、今日は久方ぶりに土地改良碑の文字彫刻をさせて頂きましたので、皆さんご覧頂こうと思います。

昭和の時代には、まだまだ其処彼処で土地区画整理事業が盛んに行われており、弊社も先代の頃には、年に何件も石屋さんから土地改良碑の仕事を頂いておりました。

平成の世になってからは、土地改良碑の記念碑を彫刻させて頂くことがめっきり減っておりました。

理由は、概ねインフラ整備も整ってきており、大規模な土地区画整理事業が行われなくなってきたからです。小規模な区画整理であれば、大きな記念碑を建立する必要もないのかと思います。

 

今回の土地改良碑詳細

石種 蛭川石(恵那のサビ石)

サイズ 幅2000mm 高さ1600mm 厚み350mm

重さ 約3t

今回のサビ石は、白みかげのサビ混じりでした。石の上部にサビが入っており風合いはとても良いです。しかし、石を取り扱うものにとってはもっとも危険な石の状況(詳しくお話出来ず申し訳ありません)もあり、非常に困難な仕事となりました。

重量のある大きな石を扱う場合、取り回しに一番気を使います。表面の彫刻準備(ゴムシート張り)が終われば、一度石を起こしてさらにもう一度寝かせないと裏面の準備が出来ないからです。取り回しの途中で、石の角に荷重が掛かり過ぎてしまったら、石は自分の重さに耐えきれず角が潰れてしまいます。石の種類によって違いますが、今回の蛭川石については、サビが特徴的な石ということもあり、より慎重に作業を進めました。

正面文字は、和の一文字でサイズは60cmを超える大きな文字です。

文字彫刻の深さ基準は、筆文字の幅が深さの基準です。和の右側口の部分の筆文字幅は10cm、口の筆がたっぷりと入る右角の部分も10cmの深さまで彫り下げました。

文字の中にげんこつを入れた写真を撮影しましたので、ご覧くださいね。

この仕事もそうですが、字彫りを生業とする我々にとって半永久的に残る仕事をさせていただけることは本当に有り難いです。

普段から彫刻させて頂いてるお墓の正面文字や追加戒名彫刻も含め、一件一件半永久的に残ることを念頭に置き、今後も丁寧な仕事をすることで皆さんのお手伝いをさせて頂きたいと思っています。